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TR-1086「HTIP評価ツール 及び構築ガイドライン」の制定(IoTエリアネットワーク専門委員会)

  IoTエリアネットワーク専門委員会では、2021年3月2日付けで、TR-1086「HTIP評価ツール及び構築ガイドライン」第1版を制定しました。

TR-1086制定の背景と概要

  JJ-300.00(HTIP: Home network Topology Identifying Protocol)は、ホームネットワークに接続される機器のネットワーク構成(トポロジー)を検出するプロトコルとして開発された。その後、ITU-T G.9973として国際規格となっている。通信事業者等がホームネットワークに設置される機器の遠隔からメンテナンスする際に、ブロードバンドルータとその先に接続されるネットワーク機器、そしてそのネットワークに接続されるPCやスマートフォンなどのネットワーク構成情報が必要である。JJ-300.00は、ホームネットワーク上のネットワーク機器やPC等のデバイスに搭載されることが想定される。その後、ホームネットワークではセンサや家電などの様々な機器がつながるようになり、ホームネットワーク内で発生する障害を検出し、原因を切り分けることが難しくなってきている。この状況はIoTの普及に伴い、ホームネットワーク以外でも課題となってきている。そこで、接続されるIoTデバイスやネットワーク機器からメンテナンスに必要な情報を提供してもらい、あらゆる機器からの情報を総合して問題となる個所を見出すことが提案された(TR-1053/57)。この提案に基づき、JJ-300.00が第2版、第3版と改版され、対応可能なIoTデバイスの種類が大幅に増えた。現在では、JJ-300.00(第3版)に対応したOSSが開発、公開されており、この規格が利用しやすくなっている。

 本技術レポートでは、IoTエリアネットワークのトポロジ及び障害を検出するためのガイドラインについて解説する。