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TR-1077「空間分割多重 (SDM) 技術に関する技術レポート」の制定 (光ファイバ伝送専門委員会)

 光ファイバ伝送専門委員会では、2018年の活動で下記を制定しました。

文書番号 タイトル 制定日
空間分割多重 (SDM) 技術に関する技術レポート
2019/3/15
多方路再構成可能光挿入/分岐多重装置の特性
2019/5/23
現場組立シングルモード光ファイバコネクタ
2019/5/23

TR-1077概要

 今日の人々の豊かで便利な生活に無くてはならないICT基盤は、光ネットワークによって支えられています。今後、ICT基盤上で提供される様々な新サービス (例えば、高精細動画の配信、AR/VR等) を実現するためには、光ネットワークの継続的な大容量化が必要不可欠です。現在、光ネットワークの伝送容量を飛躍的に増大させるため空間分割多重 (SDM) 技術の研究開発が進められています。SDM技術を社会に広く普及させていくためには、国内および国際標準の整備が必要です。TTC光ファイバ伝送専門委員会では、以上の動向を踏まえ、SDM技術の調査活動を実施し、TTC技術レポート(TR-1077)としてまとめました。

 空間分割多重 (SDM) 技術の以下の項目に対して、既存のITU-T勧告に記載されている内容と対比させながら、技術調査を実施しています。

  • 光ファイバ技術
  • 光増幅技術
  • 接続技術
  • デジタル信号処理技術
  • システム・ノード構成技術

 また、今後必要となる標準がどのように光伝送システムに適用されるか例示し、それぞれの標準の位置づけを明確化しました。さらに、SDM技術の技術トレンドおよび適用例、適用時期について考察し、標準化ロードマップを検討しました。

 本技術調査を通じて得られた知見から、今後の標準化活動の提言を行っています。

  1. 標準仕様作成に向けた日本国内での議論継続
  2. 標準化活動開始に向けたITU-Tへの普及活動
  3. 関連勧告の審議動向注視とITU-Tにおける日本のプレゼンス維持
  4. 網/装置管理に関する課題の標準化検討

 2019年度にSDM技術に関するTTCセミナーを計画しています。

JT-G672概要

 本標準は、ITU-T勧告G.672 (11/2018)に準拠しています。 JT-G672 は、多方路再構成可能光挿入/分岐多重装置 (MD-RODAM) ネットワーク要素の関連特性の規定を提供します。 MD-ROADM は、高密度波長分割多重 (DWDM) ベースの光ネットワークで使用され、ネットワークのスケーラビリティを強化し、サービスプロビジョニングと復元性を強化する機能をサポートすることを目的としています。 この標準は、MD-ROADM の分類基準と光伝送パラメータのリストを提供しています。

JT-L404概要

本標準は、ITU-T L.404 (08/2017) に完全に準拠しています。世界的なFTTxの進展に伴い、広く普及・拡大している光ファイバのユーザ引込み時に現場で組立可能な光ファイバコネクタ(FMC: Field Mountable Connector)について述べています。本コネクタ製品については、これまで各地域標準にとどまっていましたが、2017年に初めてITU-Tにて国際標準化され、製品の定義、分類や性能を理解する上で有効です。