TTC・W3C共催オンラインセミナー 「Webベースのデジタルツイン標準化、最新技術動向」開催報告
近年、インターネットおよびWebは、放送や出版はもちろん、コネクテッドカーやIoT(Internet of Things)のエリアにも応用されています。その一方で、スマートシティやメタバースといった、より高度なサービスを実現するにあたっては課題が多く、さまざまな国や地域において開発されている実験的システムや、国際標準化団体により策定される標準規格の相互接続は困難です(サイロ化問題)。
そこで、Web技術の国際的標準化に取り組むW3C(World Wide Web Consortium)では、WebベースのIoT相互連携の枠組である「WoT(Web of Things)」の標準化に取り組むとともに、2022年9月には、関連の深い標準化団体(ECHONET、IEC SC3D、IPA DADC、ISO/IEC JTC1、ITU-T SG20、OGC)を招いて、今までの取組内容を総括した上で今後の取組方針について協議し、共通課題である「デジタルツイン(物理世界を仮想モデルに対応づけて制御)」および「オントロジー(サービス連携のための標準的語彙定義)」の標準化に関して連携し、「世界的なスマートシティ実現のための、標準化の標準化」に取り組むことで同意を得ました。
本セミナーでは、TTC及びW3Cでの取り組みとして、まず前半で、Webベースのデジタルツイン標準化と、そのための国際標準化連携の必要性について説明した上で、デジタルツイン技術の最新事例、およびスマートシティ応用に関する標準化動向を紹介するとともに、「Webベースのデジタルツイン標準化」の応用事例として、スマートビル開発および次世代メディアミックス展開への期待について触れました。さらに、後半では、上記議論を踏まえ、近い将来に世界レベルのスマートシティ連携を実現するために必要な、国際的標準化に対する要件や期待に関するパネルディスカッションを行いました。
ご講演いただいた方々並びにご視聴いただきました皆様、誠にありがとうございました。
開催概要
開催日時 | 2023年1月24日(火)13:00~16:00 |
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開催方式 | WEBセミナー(オンラインセミナー) |
共 催
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一般社団法人情報通信技術委員会 (TTC)
慶應義塾大学W3C(World Wide Web Consortium)
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後 援
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一般社団法人日本OMG
スマートIoT推進フォーラム
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参加者数
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350名
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講演動画、資料
講演動画・資料ダウンロード
プログラム
時刻 | 講演内容 | 講演者 |
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13:00~13:05
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開会挨拶
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総務省 国際戦略局通信規格課 国際情報分析官
重野 誉敬 氏
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13:05~13:25
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Webベースのデジタルツイン標準化と国際標準化連携
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慶應義塾大学 政策・メディア研究科
特任教授
芦村 和幸 氏
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13:25~13:45
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Digital Twinのグローバル動向とホワイトペーパー
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一般社団法人日本OMG 代表理事
吉野 晃生 氏
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13:45~13:55
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スマートシティ標準化から見たデジタルツイン
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TTC IoT・スマートシティ専門委員会 委員長
山田 徹 氏(日本電気株式会社)
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13:55~14:15
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スマートビルにおけるウェブ技術とデジタルツインの活用
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株式会社竹中工務店
粕谷 貴司 氏
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14:15~14:35
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次世代出版に対するWOTのインパクト
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Media Do International, Inc.
塩浜 大平 氏
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14:35~15:55
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パネルディスカッション
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モデレータ:
慶應義塾大学 上級職員
W3C/Keio Deputy Director 岸上 順一 氏 パネラー:
慶應義塾大学 特任教授 芦村 和幸 氏
一般社団法人日本OMG 代表理事 吉野 晃生 氏
日本電気株式会社 山田 徹 氏
株式会社竹中工務店 粕谷 貴司 氏
Media Do International ,Inc 塩浜 大平 氏
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15:55~16:00
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閉会挨拶
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一般社団法人情報通信技術委員会
代表理事専務理事 岩田 秀行 |