【2022年度情報通信月間参加行事】TTCオンラインセミナー「企業・組織に関するセキュリティ対策の標準化、最新技術動向 ~サイバーディフェンスセンターについて~」開催報告
近年、サイバー攻撃が企業・組織の活動全体に影響を与える事例が後を絶ちません。これはDXの推進と共に、あらゆる業態やその業務においてデジタル化が進み、サイバー攻撃のターゲットとなりうる領域が増大しているだけでなく、経済情勢や政治情勢による、各国の法規制の変化や国家的なサイバー戦略の変動による影響が大きくなっているといった背景があります。従来の狭義の ITセキュリティだけでは事業への悪影響を防ぐことが困難になり、企業内のあらゆる部門が一体となり、リスクを横通して考え、さらには子会社や取引先企業などを含めたサプライチェーンのリスクも俯瞰したセキュリティ対応が不可欠な状況となっています。
本専門委員会では、こういった企業全体を見通した組織的かつ戦略的なサイバーセキュリティ対応を実現するための存在としてサイバーディフェンスセンターの概念を定義し、企業・組織の中で有効に機能させるためのフレームワークをITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)にて勧告化(X.1060)しました。また、このITU-T勧告に準拠するTTC標準としてJT-X1060を制定しています。
本セミナーでは、国内企業のセキュリティ対応の事例と本勧告を紹介しました。また、今後の我が国でのセキュリティ対応の方向性についてのパネルディスカッションも行いました。
ご講演いただいた方々並びにご視聴いただきました皆様、誠にありがとうございました。
開催概要
開催日時 | 2022年9月9日(金)14:30~17:10 |
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開催方式 | オンラインセミナー |
主 催 | 一般社団法人情報通信技術委員会(TTC)セキュリティ専門委員会 |
協 賛 | 情報通信月間推進協議会 |
参加者数 | 115名 |
講演動画、資料
講演動画、資料ダウンロード
プログラム
時刻 | 講演内容 | 講演者 |
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14:30~14:35
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開会挨拶
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TTC セキュリティ専門委員会 委員長
三宅 優 氏(株式会社KDDI総合研究所)
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14:35~14:55
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総務省のサイバーセキュリティ政策の動向とX.1060の普及・展開方策
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総務省 サイバーセキュリティ統括官室
企画官
佐藤 輝彦 氏
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14:55~15:25
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日本発のサイバーセキュリティ国際標準X.1060が持つ意味とその実用価値
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GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社 SOCイノベーション事業部 執行役員
日本セキュリティオペレーション事業者協議会(ISOG-J) 副代表
阿部 慎司 氏
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15:25~15:55
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セキュリティを経営課題にするための資生堂の取り組み事例
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株式会社資生堂
情報セキュリティ部長
斉藤 宗一郎 氏
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15:55~16:25
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繋がる社会におけるTRUSTの確立について
~ より便利な空の旅を提供するためのセキュリティ対策の考え方について ~
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全日本空輸株式会社
デジタル変革室企画推進部 担当部長 兼
ANAホールディングス
グループ総務部 リスクマネジメントチーム
マネージャー
和田 昭弘 氏
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16:25~17:05
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パネルディスカッション
モデレータ 武智 洋 氏(日本電気株式会社)
パネラー 斉藤 宗一郎 氏(株式会社資生堂)、和田 昭弘 氏(全日本空輸株式会社)
阿部 慎司 氏(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)、
永沼 美保 氏(日本電気株式会社)、三宅 優 氏(株式会社KDDI総合研究所)
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17:05~17:10
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閉会挨拶
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一般社団法人情報通信技術委員会
代表理事専務理事
岩田 秀行
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