TTC創立35周年にあたって
この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された方とご家族・関係者の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。また、医療機関や行政機関の方々など、感染拡大防止に日々ご尽力されている皆様には深く感謝申し上げます。
2020年3月以降、海外渡航は制限され、標準化に係わるほとんどの国際会議が中止または延期となっています。ITU-Tでは、2020年11月に予定されていたWTSA総会(インドのハイデラバード開催予定)は2021年2月末に延期することが決定しました。ただ総会の開催形式は決定していません。ITU-TにおけるSG(Study Group)会合を含め、ほとんどの関連会議が、テレワーク環境からアクセスするウェブ会議によるFully Virtual Meetingで開催されています。
会議形式が物理的対面会議からウェブ会議に代わり、ICT・通信サービスの活躍の場ではありますが、国連公式6言語による通訳方法、決議合意の作業ルール、参加者の地域時差による不公平環境の軽減などの改善課題も多く、さらにネットワーク品質のばらつきに依存したウェブ会議を経験して、従来型のコーヒーブレイク中に個別交渉ができる物理的集合対面形式の会議への郷愁と従来型会議の有用性と重要性を痛感しております。
このようなコロナ禍の状況ですが、TTCは、1985年に通信の自由化を契機に設立されてから2020年10月25日で創立35周年を迎えます。本来なら2020年6月16日に予定しておりました2020年度TTC表彰式及び受賞者を囲む会の場において、TTC創立35周年を皆様とお祝いさせていただく予定でしたが、COVID-19の感染状況に鑑み、皆様の安全確保を最優先に考慮し、無念の中止とさせていただきました。
TTC創立35年を一つの区切りとして、「TTCのあゆみ」を、「TTCの主な足跡 」として、通信を取り巻く動き、標準類の制定状況、TTCでの出来事とともに振り返ってみました。私が2011年に始めたマエダブログは10年目で200号を越えましたが、最近10年間での主な出来事に関連のあるマエダブログにリンクを張ってありますので、振り返りの参考にしていただければと思います。(TTCホームページトピックス:TTC創立35周年のお知らせ)
表: TTCの主な足跡
年代 | 通信を取り巻く動き | TTCの標準類制定 | TTC関係の出来事 |
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1985
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・電気通信事業への参入自由化
・端末設備の自由化
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・社団法人電信電話技術委員会(TTC)設立
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1986
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・長距離系の新規参入 事業者(NCC)がサービスを開始
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・米国電気通信標準化調査団、T1委員会を等を 訪問
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1987
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・携帯電話通話サービス開始
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・ISDNユーザ・網インタフェース(JT-Q931)(JT-I430)
・ISUPフォーマット(JT-Q763)
・PCM符号化方式(JT-G711)
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・第4回標準化会議にお いて初のTTC標準を決定
・電気通信標準化国際 シンポジウム
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1988
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・INSネット64(ISDN)サービス 開始
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・文書ファクシミリ伝送手順(JT-T30)
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・欧州ETSI設立
・韓国TTA設立
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1989
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・国際通信市場にNCCが参入し、国際電話サービスを開始
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・同期ディジタルハイアラーキSDHのためのNNI(JT-G707)
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・事務所移転
(西新橋→浜松町)
・TTC標準準拠表示マーク制定
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1990
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・創立5周年
・第1回TTC表彰
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1991
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・世界初のWebサイト 誕生
・国際VPNサービスの開始
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1992
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・SDH多重変換装置の警報系・切替系の動作 (JT-G783)
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・ITU-T勧告に準拠する 国内標準の作成及び発行を行う機関に認定(郵政大臣)
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1993
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・アメリカで「情報スーパーハイウェイ構想」提唱
・デジタル方式(PDC) 携帯電話サービス開始
・日本におけるインターネット接続サービス開始
・ITUの組織改編(CCITTからITU-Tへ)
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・SDH多重系光インタフェース条件(JT-G957)
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1994
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・フレームリレーサービスの開始
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・GSC第1回会合
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1995
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・阪神・淡路大震災発生
・簡易型携帯電話システム(PHS)のサービス開始
・世界貿易機構(WTO)が発足し、「電気通信に関する付属書」作成
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・創立10周年
・ARIB設立
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1996
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・専用線サービスの完全自由化「公ー専-公」接続認可
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・低ビットレート通信用ビデオ符号化方式(JT-H263)
・低ビットレート通信用音声符号化方式(JT-G723.1、JT-G729)
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・TTCホームページ開設
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1997
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・日本におけるインターネット利用人口が急増
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1998
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・ASTAP発足
・3GPP設立。設立発起団体として参加
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1999
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・携帯電話におけるインターネットサービス開始
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・3GPP2設立。設立発起団体として参加
・ITU-T勧告A.5,A.6適合取得
・TTCロゴマーク変更
・中国CCSA設立
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2000
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・DSLの加入者回線アンバンドルのルール整備
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・IMT-2000(JT-Q1701等、JJ-70.30)
・3GPP、3GPP2からのダウンストリーム開始(JP-3GAシリーズ、JP-3GBシリーズ)
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2001
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・「e-Japan戦略」に基づく高速インターネットアクセス環境整備「ブロードバンド元年」を宣言
・FTTHサービス開始
・CDMA方式携帯電話 サービス(3G)開始
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・DSLスペクトル管理標準(JJ-100.01)
・通信装置のイミュ二ティ(JT-K43)
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・標準化会議(電子投票)開始
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2002
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・IP電話サービス (050番号)開始
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・16kbit/s程度の広帯域音声符号化方式(JT-G722.2)
第3世代携帯電話におけ る音声符号化方式として広く利用される。
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・名称を「社団法人情報通信技術委員会」に変更
・CJK第1回会合
・部門委員会廃止
・企画戦略委員会の設置
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2003
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・ユビキタスネット社会(u-Japan)政策
・光回線(FTTH)や高速化されたCATV等 による高速な常時接 続サービスが一般向けにスタート
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・DSLスペクトル管理標準改版(JJ-100.01)
・IP電話の通話品質評価法(JJ-201.01)
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・DSLスペクトル管理に大きな注目が集まり、審議内容をホームページに公開
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2004
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・IP電話サービス (0A-J番号)開始
・SNS(Facebook,mixi) サービス開始
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・TTC標準類のダウンロードによる頒布開始
・TTC表彰に情報通信技術賞(総務大臣表彰・ TTC会長表彰)追加
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2005
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・携帯移動端末によるインターネット利用者数がパソコンによる利用者数を上回る
・動画共有サービス
(YouTube)開始
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・光伝送網のインタフェース(JT-G709)
・DWDM 周波数グリッド(JT-G694.1)
・高度ビデオ符号化方式(MPEG-4)(JT-H264)
・携帯電話の事業者間番号ポータビリティ(MNP)に係る標準改定
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・TTC創立20周年
・事務所移転
(浜松町→御成門)
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2006
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・番号ポータビリティ 制度開始
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・SIP網・ISDN網インタワーク(JJ-22.02)
・企業SIP関連ガイドライン(JJ-22.00)
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2007
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・スマートフォン(iPhone)の登場
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・普及推進委員会設置
・IPTV専門委員会新設
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2008
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・NGNサービス開始
・FTTH加入者数がDSLを逆転
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・事業者SIP網に接続する SIP端末基本接続インタフェース技術仕様(JJ-90.24)
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・iSIPc(ICT標準化・知財センター)設立(2011年まで活動)
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2009
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・スマートフォンが普及拡大
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・ICT気候変動専門委員会新設(タスクフォースから専門委員会化)
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2010
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・イーサネットのOAM機能とメカニズム(JT-Y1731)
・通信装置におけるイミュニティ特性の限度値と測定法 (JS-CISPR-24)
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2011
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・LTEサービス開始
・IPv6サービスの本格開始
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・セキュリティ専門委員会新設
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2012
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・SDNのネットワークの仮想化・ソフト化検討が始まる
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・ホームネットワークの通信インタフェース実装ガイドライン(TR-1043)
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・TTC標準類の無償ダウンロード開始
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2013
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・総務省「ICT成長戦略」策定
・メッセンジャーアプリ「LINE」開始
・「スマートシティ」 「スマートグリッド」 「スマートカー」など「スマート○○○」のICT活用が話題に
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・ECHONET Lite向けホームネットワーク通信インタフェース (JJ-300.10)
・H265高効率ビデオ符号化方式(JT-H265)
・MPLS-TPアーキテクチャ (JT-G8110.1)
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2014
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・VoLTEサービス開始
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・HEMS-スマートメーター(Bルート) 通信インタフェース実装詳細ガイドライン(TR-1052)
・IMS事業者網間の相互接続共通インタフェース(TS-1020)
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・第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)設立
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2015
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• 海外の有料動画配信サービスが日本市場へ次々と参入
• 国連総会でSDGsが採択
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• 協力会員、準会員の制度を導入
• ソフトエラー標準化アドホック新設
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2016
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• 5Gの非無線ネットワーク課題の検討が始まる
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• 遠隔地域でのICTソリューション導入にむけたハンドブック制定(TR-1058)
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2017
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• スマートフォンの世帯保有率がパソコンと固定電話を上回った(75.1%)
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• 3GPP リリース9~13 仕様書制定
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• AI活用専門委員会新設
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2018
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• 欧州GDPR(一般データ保護規制)の動き
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• 通信装置のソフトェラー対策(JT-K124/K130/K131/ K138/K139, TR-Ksup.11)
• OneM2M リリース2A 仕様書発行
• 3GPP リリース8~14、15の一部仕様書制定
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• SDGsへの対応を表明
• IoT・スマートシティ専門委員会新設
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2019
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• OneM2M リリース3 仕様書発行
• 3GPP リリース8~15 仕様書制定
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• ホームページリニューアル
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2020
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• 日本における5Gの商用開始
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• 超高臨場ライブ体験(ILE)アーキテクチャフレームワーク(JT-H430.2)
• 消防指令システムー消防救急無線間共通インタフェース仕様(TS-1023)を制定
• 遠隔手話通訳サービス・システム仕様書の制定(TS-1024)
• 量子通信関連の初勧告(ITU-T Y.3800)ダウンストリーム化
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• TTC創立35周年
• オンライン会議、オンラインセミナーの導入
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TTCの標準化活動の主要な成果物であるTTC標準類文書は、1987年4月にISDN関連の標準を中心に39件の最初のTTC標準が制定されて以降、TTCが策定した標準類文書の累計数は、2020年5月時点で、標準は897件、仕様書は14528件、技術レポートは637件にのぼります。これら成果は、TTCを支えてきて下さった会員皆様とTTCのOBの皆様のご貢献の成果であり、この機会に心より厚く御礼を申し上げます。
この35年間に、標準化を取り巻く環境や、会員のTTCへの期待は大きく変化したと思います。キャリア相互接続の実現のための国内標準の重要性は今も十分に認識されていますが、産業・技術革新が世界的に急速に進みつつあり、あらゆる産業において、既存事業のデジタル化によるビジネスモデルの転換を意味する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が急速に進展しています。そして、世界をリードする企業の多くが、デジタル化された基盤の上に、それぞれの技術やサービスを持ち寄ることで全体が機能する仕組み「エコシステム」を作り上げ、利益を共有する協業体制の実現を目指しています。日本でも、急速なICTの発展に伴うサービスの多様化やビジネスのグローバル化が進むなか、一社単独で開発競争力を維持することは容易なことではありません。
このような背景から、既存の枠組みを超えて技術やアイデアを集約し、短期間で新製品や新サービスを開発する「オープンイノベーション」に注目が集まっています。また、「エコシステム」の拡大には、標準を活用して他社に自社の技術をオープンにすることで利益を得る「オープン戦略」と、知財等を駆使した「クローズ戦略」の両輪が必要となります。新しいビジネスを創出し、そのグローバル展開を加速させる国際標準の活用は、ますます重要性を増しており、標準化活動の範囲も従来の標準文書を作成するだけでなく、技術面のみならずビジネス面から支える活動に拡大しています。
TTCは、会員の皆様のビジネスチャンスの拡大やグローバルな市場展開に貢献できるよう様々な取組を進めてまいります。例えば、これまでは通信と関係のなかった企業や新たな業種のプレーヤーとの交流の機会、ベンチャーと大企業、大学と企業、業界をまたがった様々な連携に、より若い人を中心に巻き込んでいきたいと考えております。その取組みの一つが、10月からシリーズで開催する「DX時代のオープンイノベーション×スタートアップセミナー」の開催です。多くの皆様にご参加いただければ幸いです。
最後に、今日のTTCの基礎を創られた関係者の皆様、35年間にわたり、TTCを支えていただいた皆様のご貢献に、心より感謝の意を表しますと共に、TTCの新たな前進に向け、TTCへのご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。