oneM2Mが最初の仕様書「リリース1標準」を発行
立春が過ぎ、暦の上では春となりました。寒さはまだ厳しいですが、家の周りには白梅が咲きはじめ、紅梅のつぼみが膨らみ始めました。
TTCがパートナーとして参加するIoT/M2Mに関するグローバル標準パートナーシッププロジェクトである「oneM2M」は、この度、初の仕様書「リリース1標準」(www.onem2m.org/release1)を発行しました。 oneM2M仕様は、スマートグリッド、コネクテッドカー、ホームオートメーション、公共の安全、健康などのアプリケーションやサービスをサポートするフレームワークを提供します。
oneM2Mは、M2Mのアプリケーションやモノのインターネットで使用されるデバイス通信およびサービスのスケーラブルかつ相互運用可能な標準を作成するグローバルな組織です。世界の主要な7標準開発機関によって、 2012年に結成されました。現在のoneM2Mメンバー(主パートナー標準開発組織は、ARIB(日本)、 ATIS(米国)、CCSA(中国)、ETSI(欧州)、TIA(米国)、TTA(韓国)、およびTTC(日本)で、200以上のメンバー企業が含まれます。その他のパートナー組織には、BBF(ブロード·バンド·フォーラム)、Continua(コンティニュア・ヘルス・アライアンス)、HGI(ホーム·ゲートウェイ·イニシアチブ)、新世代M2Mコンソーシアム - 日本、OMA(オープン·モバイル·アライアンス)が含まれます。
oneM2M仕様のリリース1は、以下の10個の技術仕様のセットであり、要求条件、機能アーキテクチャ、API仕様、セキュリティソリューション、CoAP、MQTT及びHTTPなどの一般的な業界プロトコルとのマッピングを含んでいます。デバイス管理機能としてOMAとブロードバンドフォーラムの仕様を利用しています。
このリリース1標準作成には、oneM2Mを設立した世界中の7つの主要なICT標準化機関から参加した200以上のメンバー企業および5つの業界コンソーシアムが貢献しました。
TS 0001 - Functional Architecture, 機能アーキテクチャ
TS 0002 - Requirements, 要求条件
TS 0003 - Security Solutions, セキュリティ・ソリューション
TS 0004 - Service Layer Core Protocol Specification, サービスレイヤ・
コア・プロトコル仕様
TS 0005 - Management enablement (OMA), マネジメント・イネーブル
メント(OMA)
TS 0006 - Management enablement (BBF), マネジメント・イネーブル
メント(BBF)
TS 0008 - CoAP Protocol Binding, CoAPプロトコル・バインディング
TS 0009 - HTTP Protocol Binding, HTTPプロトコル・バインディング
TS 0010 - MQTT Protocol Binding, MQTTプロトコル・バインディング
TS 0011 - Common Terminology, 共通用語
リリース1は、昨年8月に発表したリリース候補(意見招請版)に続くもので、業界からのコメントを踏まえて修正し、正式発行となったものです。また、リリース1仕様に加えてホワイトペーパー(www.onem2m.org/whitepaper) を発表し、M2MとIoT市場が直面する問題の概要を示し、oneM2Mがそれらの解決にどのように貢献しようとしているかを解説しています。
oneM2Mの今後の計画としては、ホームやインダストリアルドメインと言われる新たなユースケースを対象とするとともに、セマンティクス(Semantics)仕様、コンフォーマンステスト仕様などの検討を発展させ、1年半位(2016年5月発行目標)をかけてリリース2の発行に向け検討作業を開始します。
TTCでは「oneM2M専門委員会」において、リリース1仕様をTTCの仕様書(Technical Specification)として順次制定していくとともに、仕様の概要を紹介するためのセミナーを企画していく予定です。今回、M2M関連の最新動向、oneM2Mのリリース1に関する講演会と関連展示(機器デモンストレーション)からなるショーケースイベントを開催する予定です。
*** oneM2Mショーケースプログラム ***
プログラム:近日公開
開催日時:2015/5/25(月)13:00~17:30
開催場所:東京国際フォーラム D7ホール(展示はD6ロビー)
http://www.t-i-forum.co.jp/general/access/access_page.pdf
TTCの「oneM2M専門委員会」への入会やM2M関連イベントに関心のある方はTTCのホームページをご覧ください。