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マエダブログ TTC専務理事・前田洋一のTTCよもやま話

「これからのスマートライフ:IPTVの応用」TTCセミナー開かれる

 暦での「処暑」を過ぎ、朝夕は確かに暑さの峠も過ぎ、秋が近づいてきたかな、と感じるこの頃です。来週の9月7日は、大気が冷え始め、野の草木に露が宿り始めるという「白露」の季節となるようです。前回ブログでの夏の風景の「向日葵」に代わり、秋の季語である「ブドウ」の写真をお届けして、「残暑お見舞い申し上げます。」

 さて、今回のブログは、昨日開催されたTTCセミナー「これからのスマートライフ~IPTVの応用~」の内容を紹介します。参加者は約80名と大変盛況なセミナー開催となりました。TTCでは、昨年8月23日に「スマートテレビの現状と今後」と題するセミナーを開催し、その中で「放送・ウェブ連携」、「多様なアプリ・コンテンツ提供」、「端末間連携」等の機能を特徴とした新しいサービスとしてのスマートテレビをテーマとして、IPTV関連の標準化課題を議論しました。今回のTTCセミナーでは、この一年間の新たなビジネス動向とIPTVに関連する標準化の動向を、関連するフォーラムをお招きし概観する機会を皆様に提供することを狙いとしました。

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 今回のTTCセミナーは、TTCのIPTV専門委員会委員長である遠藤洋介様(NHK)の開会の挨拶で始まり、続いて、同委員会の副委員長である田中清様(NTT)にIPTV専門委員会の最近の活動状況と今回のセミナー企画の概要をご紹介いただきました。IPTVに関連したTTC以外の標準化などの取り組みを把握するために、IPTVフォーラムや次世代放送推進フォーラムから専門の方をお招きいただきました。また、ITU-TにおけるIPTV関連課題としては、マルチデバイスを含むスマートTV、視聴計測、デジタルサイネージ、e-Healthなどの話題について、最近の標準化状況をご紹介いただきました。

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 次に、IPTVフォーラムの本間康文様(TBS)には、最近のIPTVフォーラムの取り組みをご紹介いただきました。テレビ、スマートフォン、タブレットなどの様々な端末でテレビ放送とウェブが連携した多様なアプリケーションが利用でき、「次世代スマートテレビ」としての新しいサービス提供が期待されるハイブリッドキャスト(Hybridcast)関連仕様の検討状況が良くわかりました。NHKでは2013年中にこのハイブリッドキャストサービスの試行的サービス開始を予定しているということです。また、W3CではHTML5やHTML.nextによるテレビとウェブの連携に関する検討も進展しているようです。

 次に、ITU-TでのIPTV関連の相互接続検証やデジタルサイネージ、e-HealthにおけるIPTVの活用を含めた標準化検討の状況についてご報告をいただき、山本秀樹様(沖電気)には視聴計測(H.741シリーズ勧告)に関する標準化動向、村本健一様(NTTコミュニケーションズ)にはデジタルサイネージの最新動向、そして、石榑康雄様(NTT)には、e-HealthとIPTVの連携とそれに関する標準化動向についてご報告をいただきました。

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 最終の講演者の今泉浩幸様(次世代放送推進フォーラム)には、本年5月に設立された一般社団法人「次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)」の設立背景と4K・8Kサービス実現に向けた推進体制についてご紹介を頂きました。このフォーラムは、次世代放送サービスを早期に実現するための技術仕様の検討、検証、評価、実用化に向けた実証・試行的な放送、サービスの開発、普及、利用促進、周知広報などを行っていくとのことです。

 今回のTTCセミナーでは、TTCのIPTV専門委員会の遠藤委員長と田中副委員長にご尽力いただき、IPTVを取り囲むビジネスと標準化の全体が俯瞰できるようにプログラムを企画していただきました。関係者の皆様の講演に向けてのご支援と会場での活発な意見交換にご参加いただきありがとうございました。

 セミナーを通じて、関連するフォーラムとの連携の重要性と、TTCのIPTV専門委員会の役割を再認識しました。特に、通信と放送の連携に向けた通信サイドからの標準化推進については、TTCのIPTV専門委員会の果たすべき課題が多くあることを強く感じました。TTCでは、より多くの皆様にこのような議論にご参加いただき、これからのスマートライフの構築に向けた検討を盛り上げていただければと思います。ご関心のある方は是非TTCのホームページをご覧ください。