「横須賀スマートシティ研究会」の設立について
横須賀市(吉田雄人市長)とYRP研究開発推進協会(甕昭男会長)は、ICT(情報通信技術)を活用した災害に強い街づくりを目指すため、6月29日に「横須賀スマートシティ研究会」を設立することを報道発表しました(写真:横須賀市役所)。
横須賀市では、今年3月に発生した東日本大震災においては、直接の被害による死者こそ出てはおりませんが、通信ネットワークの途絶に伴う情報提供の遅れ、災害時での行政サービスを継続可能とする情報基盤の課題、電力や水などのライフラインに関する様々な課題などが明らかになりました。
この研究会では、これらの教訓をもとに、ICTを効果的に活用し、大規模災害にも情報が途絶しないスマートでタフな街づくりと、日常生活における安全・安心を提供する社会生活の実現に向けて、技術課題や対応策の検討を行うことを目指しています。スマートシティとは、ICTを活用することによって、エネルギーや資源などを効率よく使う、環境に配慮した都市のことだそうです。
ICTの世界的な研究開発拠点であるYRP研究開発推進協会で培った通信技術のノウハウを生かした防災・災害対策を検討すると共に、災害時にも安心・安全で効率的なエネルギー管理の実現を図ることが期待されます。また、ICTを活用し、太陽光発電や蓄電池、電気自動車ともネットワーク化した将来の横須賀市の社会展望を示すことも期待されています。
TTCは、研究会での研究成果を国際標準化への反映を図ることにより、マルチベンダやマルチキャリアでの対策がより実現しやすくなる環境作りに貢献し、国際社会への貢献を支援することも期待され、研究会の1メンバーとして参加する機会を得ました。
平成23年7月1日に、メンバーの顔合わせと研究会の方向性を議論する第1回会合が、横須賀市消防庁舎の災害対策本部室で開催されました。その後の詳細検討は個別グループ会合で行い、第1回の個別会合は7月13日に開催されました。同年8月末を目途に取りまとめを行う予定で、その成果については、別のブログで報告させていただきます。